2009年4月10日金曜日

役所仕事にため息

東京都の水道局のワッペン作り変えで、3400万円かかったとのニュースには、びっくらたまげた。

デザインが内規違反で作り変えたらしいが、内規違反をチェックせずに発注したこと、そしてそれが内規違反とわかった時点で、内規を変えずに作り直しにしたこと、どの過程を見ても、脳のある人間技とは思えない。

「東京都水道局」という刺繍の下に、ブルーラインがあるかないかだけの違いだ。人間ならば、3400万円を使おうかどうかという議題に上ることもない事案だろう。

そもそも、内規自体が同じような脳無しがくっついて作っているのだから、どうしようもないのだが・・・。

不景気になれば公務員が叩かれる風潮は好きではない。公務員の賃下げなんかも暴挙だと思う。

だが、結局、こういったアホがいるのも事実であり、「役所仕事」なんていう蔑み言葉が生まれる素地は、確かにあって否めない。真面目に公務をされている方々に対しても、本当に迷惑な役所の脳無し集団である。

閑話休題

二足の草鞋体制になって1週間以上が経ち、昼間の営業仕事にも慣れた。以前働いていた時の勘も戻り、昼寝をする時間も作れるようになった。塾の方も活況を呈してきて非常に楽しみだ。

俺の出戻った会社は、工場関連への作業服、作業資材などの納入を行う会社だ。ワークショップ5店と外商との2本立て。従業員30人の零細企業だ。

上場企業から零細企業までくまなく回って、事務服、作業服、安全保護具、消耗品手袋なんかを提案、納入する営業だ。

世の中の会社の9割は制服が支給されているので、不景気とはいえ、数でカバーすればなんとかなる。同業者も多いが、結構ゆるい業界である。

時節柄、怖いのが不良債権だ。危なそうな会社を失礼だが見極めることが、今の状況では必要になる。

よって、先週出戻りした後、入札外の公的性格を帯びた機関を中心に飛び込んでいる。

今日は、職業訓練関連の施設(ポリテクセンター)といった呼び名の施設に行って、事務服、訓練生の作業着などの需要と購入形態を聞いた。結構な金額ベースの納入がなされる機関だ。

すると、耳を疑うようなセリフが担当者から聞こえた。

「もう業者が決まっていて、システム化されているのでごめんなさい。私の一存では話は決めれません。システム変えるのが大変なんです。」と言う。

「システムというのは、発注書などの入力業務ですか? 誰を訪ねて営業させて頂いたらいいですか?担当窓口となる方のお名前をお聞かせいただけませんか?」と聞くと、担当が誰かもわからないと言う。

一応、その場は立ち去ったが、納得がいかない。不景気で仕事をなくした人がスキルアップのために受講する職業訓練講座を運営するのは、職安絡みの公的な機関である。広く括って第3セクターみたいな機関であり、民間が不況であえぎながらも経営努力をしている時世に、公的機関が経費削減に対する努力もしない。

正確にいえば、努力のレベルまでもいっていない。余分な仕事を増やしたくないだけだ。今日会った奴、月曜日に電話アポ取ろうとしたら、木曜日まで休んでいるという。システム変更は、パソコン作業数分で済むことだろう。会議が好きな奴らが、納入業者と納入品目選定の会議も出来ないみたいだ。

こういうのは職務怠慢というより、職務放棄だと思う。仕事を求めてスキルアップのために受講する訓練生を受け入れる期間の職員が職務放棄するのだから、開いた口が塞がらない。

社長に言ったら、俺の判断でしっかり言っていいと許可を頂いたので、オンブズ等のどこかに実名でしっかり訴えたいと思う。比較検討した上での納入業者決定でないので、事を荒立てて、しっかり反省してもらいたいと思う。色々公的機関との取り引きをしているが、今日のポリテク担当者は、久々に見る脳無しだ。

こんな糞職員がいる一方で、文化施設を担当する公的機関にも飛び込んだ。そこの担当者は、「今の時期、経費削減の努力をすべきですから、見積もりを持ってきていただけたら検討します。結果をしっかり検討経緯をしっかり明らかにした上で話します。」と言ってくださる。当然だが、どちらかといえば、こういう人がおられる機関の方が多い。

公務員が悪いのではない。ただ、民間と違って、当たり前のことをできない人間が淘汰されない環境が役所にはある。全公務員が、普通に仕事をする人ばかりなら、景気低迷も長くは続かないだろう。

公務員改革は、一律賃金カット、予算削減で成就するものではないと思う。公務に奮闘されている公務員の方がもっと高給を取れる環境を作る一方で、上記のアホを裁ける体制を作ることが、真の公務員改革だと思う。

0 件のコメント: