エリック・カズの、アメリカンフライヤー時代のアルバム2インCD、 フィフス・アヴェニュー・バンドからオハイオ・ノックスへと当然の流れで音楽を聴く。
昔、金があれば買っていた、「名盤探検隊」シリーズだが、残念ながら、全アイテムは手に出来なかった。フィフス・アヴェニュー・バンドと、エリック・カズ「イフ・ユー・アー・ロンリー」を聞いて、この2つの界隈を辿りたいと思っていたら、「フォーエヴァー・ヤング」シリーズで、結構なラインナップが再発されている。「名盤探検隊」は、いかにも売り切りみたいな背表紙だったので、購入を焦っていたが、「フォーエヴァー」シリーズの青背表紙は、何だか定番的な安心感を頂いてしまっていて、最近になって、拾い集めるようになった。
「フォーエヴァー」シリーズ、既に持っている音源の再発もたくさんあるが、いつまでも、名盤レーベル、シリーズを追いかけたいものである。名盤を聴き漁るには一生は短すぎる。
俺の好きな音楽が多い60年代後半から70年代には、正気と狂気、平和と混沌、良心と邪心、青と白、赤と黒、色んな、相対するものがあったのだろうが、総じて、その奥底に牧歌的でいて、コントロールされない本能的な、何か人間のコアが、音世界に表層出来る素地があったような気がする。
後追いで、決してリアルタイムでないのだけれど、この時代の音楽を聴く時の俺の耳は、何か違う温度を感じる。
素晴らしき名盤に感謝である。
60年代後半から70年代音楽に堪能した後、ウィルコからルース・ファー、それからソニック・ユースに、これまた21世紀からの後追いをする。変わった俺の音楽遍歴だが、やさぐれたくなったら、ソニック・ユースを聴く。
やさぐれて、少しコントロールしたくなったら、ヨラ・テンゴを聴く。
楽曲のポップさに耳が興味を示したら、ウィリー・ワイズリーを聴く。「ワイズリー」名義のアルバムのポップさが心地よかった。
ニール・ヤングのDVD10枚BOXセットの発売計画があるとの報を昨年に耳にして以来、続報を聞かない。本当に発売されるのか?
最近は、嫁の胎内で生まれている命、わが子に対して聴かせてあげる音楽に対しても考えている。
ずっと前から、カーペンターズが胎教にいい気がしていたのだが、女性声ばかりでも偏るし、ボビー・チャールズを聴かせようかと思っているのだが、嫁が関心を示さない。今日は戌の日のなんとやらで、寿マーク入りの腹帯を締めていたみたいだ。胎教音楽にはあまり、まだ意識がいかないみたいだ。
俺は、嫁の腹に向かって、「パパですよ~。元気ですか~。安心して、ゆっくり過ごされ~。」と声をかけるのが日課になっている。
『鴨川ホルモー』万城目学(角川文庫)を読む。京都の地名が出ているのはずるい。ついつい惹かれてしまう。昨夜、7割方読んだが、それほど面白いとまではいかない。
本を読んでいても、子供のことが頭に浮かぶ。子供にとって、立派なパパになれる何かを掴もうとする姿勢が、読書中にも表れる。
そう思いながら、『ヤバい中国人』別冊宝島(宝島SUGOI文庫)も読む。情操教育上、俺はアウトではないだろうか?不安がよぎる。
俺のパパとは違ったパパ像が、わが子にはあるかもしれない。でも、しっかりと、パパが高純度の変わらぬ好奇心と忌諱心と、敬愛する文化への尊敬と軽蔑と、市井を泳ぎきる強さと溺れる潔さと、穏やかさと鋭角さと、あらゆる相対を内包する懐の深さを持っていること、それが、わが子に対する最大の情操教育であると、まだ見ぬ子供に対して思う日々である。
色んな素晴らしき音源に触れるにも、素晴らしき活字に触れるにもお金がいる。今後もたくさん稼いで、たくさん名盤、名著に触れられる努力をしたいと思う。そして、毎日パパの生き様を、「フォーエヴァーヤング」に刻んでいきたいと思う。
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