2008年7月3日木曜日

小鳥のスピーカー

毎朝、鳥の鳴き声が活発だ。「チュ~ンチュン」やら、「カッコ、カッコ」やら、昔からなじみ深い音色が聞こえる。これを布団の中で聞くのは至福の瞬間だ。

なじみ深い鳴き声であるにも関わらず、鳥の名前をしらないものもある。「ククルックク~、ククルックク~」と2回1セットで鳴く、あの鳥だ。人によって聞こえ方は様々だろうが、「ポポロッポポ~、ポポロッポポ~」でもいい、とにかく2回くり返す鳥がいる。

カラスの鳴き声は相変わらず品が悪い。人間のするゲップ音と同じ響きを感じて好きになれない。「クワッ、グワッ、ギャー」と鳴いていて、昔みたいに「カ~」とは鳴かなくなった。鳴いても濁って「ガー」だ。カラスも荒んできたのだろう。

今日、校舎周りを清掃中、雀が壁に激突してきた。明らかにラリッた感じで挙動不審な動きをしていたのが気になっていたのだが、電線から壁に一直線、気絶で済んだかと思っていたのだが、しばらしても動きがない。

1時間後、様子を見に行ってみると、息絶えていた。

かなり、びびりながら、ちりとりですくい上げ、草むらの中にポトンと落とした。
あっけない。

その近くで他の雀がごきげんに鳴く。心なしか鳴き声が大きいようにも思えた。

改めて思うが、小鳥の鳴く音量は、その体に比してむちゃくちゃでかい。
もし、小鳥が持っているのと同じスピーカーが人間に内蔵されていたら、至る所で人の声が聞こえ、世界はノイズまみれであったろう。

大声でどなれば、数十キロ離れた先にも声が届き、山に向かってどなったら、木霊もびっくり、悶絶して反響を失くすだろう。

「クオ~ラ!」、「ギャー」、「プエ~ン」色々なノイズが終始聞こえていたら、気が狂うだろう。小鳥と同じ割合のスピーカーを内蔵させなかった神様の設計は見事である。

ただ、たまにこのスピーカーを内蔵したいと思うときがある。せめて小鳥の10分の1でよいから、大きな音を響かせるスピーカーが体内に宿ったらな~と思うことがある。

ライブで、自分がつぶやくような声でもが、音としてハコにこだましたら、もっと低音の声を楽しめるだろうと思う。

マイクという存在は必要なくなり、音響機器による増幅がなされずに声が飛ぶ。理想の世界だ。

そんな馬鹿なことを考えて、清掃後の校舎周りで一服していたら、犬に吠えられた。

犬のスピーカー壊したい。

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