2008年4月2日水曜日

エイプリルフールに思う

猿のためのサイトオープン! 猿語を人間語に翻訳したトップ画面からどんどんたどっていけます・

http://arena.biglobe.ne.jp/0401/  
これは面白い。ありそうでなかった本格的なサイトに真面目に参加したい。 

なんていうのは、嘘だ。エイプリルフール企画の1つだ。昨年にはあったみたいだが、俺は今日初めて見た。

イスラム教徒が強く禁止するエイプリルフールなる日、俺は昔から好きだ。今日からガソリンが下がるというのも、まじめにだまされているのではないかと疑心暗鬼だったのだが、ちゃんと下がっていた。久々に満タン給油で5000円切り。気分爽快だ。

小中高と、エイプリルフールに、しょうもない嘘をつきあった記憶があるのだが、よく考えたら春休み中だ。毎日、友達と休み中でもつるんでいたのだろう。

今の子どもは、そういえばエイプリルフールな戯れをしてこない。ほんと皆無に等しい。たまたま遭遇していないだけのようには思えない。エイプリルフール自体が存在感を無くしているのかもしれない。なんだか寂しいぞ。

バレンタインやクリスマスみたいに、商売に絡む要素がないと、行事は形骸化していくのだろう。煽る人がいないから、誰も食いつかない。そのうち、暦の中に埋没して終わり・・・。そんなもんかもしれない。

嘘をついてよいという設定自体が、問題ありありだったのだが、個人の発想とユーモアセンスを試す機会として捉えれば、1年に1回くらいあっても良いと思うし、大らかな日であったと思う。

今は、事実かデマかわからない情報があほみたいにあふれている。年中無休でなされる根も葉もない誹謗中傷が、新聞・週刊誌だけでなく、ネット上でリアルタイムで流される。そんな中であえて1年に1回、嘘をついても良い日を設ける必要がないのかもしれない。

うちの塾で1人、社会・理科の非常勤を雇っている。まだ大学を卒業したての若者だが、彼はすごく情報フェチだ。「情報は大事っすよ~。 情報交換しませんか~。」というのが彼の口癖&ポリシーだが、いつも、「そうやな~、大事やな~。」と流しているが、個人的には、言っている意味がわからない。

彼は2チャンネルヘビーユーザーだが、俺は2チャンネルを見ようという発想自体がない。世代的なギャップなのだろうか? リアルタイムで知らないといけない情報なんてものは、災害時の速報ぐらいでいいような気がするのだが、若者はそうではないらしい。

好きな球団が勝っているかリアルタイムで知りたい願望はわかる。今日の夜のニュースや明日の新聞まで待てない気持ちはわかる。そんな時、リアルに知ることが出来る媒体があれば利用するのもわかる。

でも、それくらいだろう。それ以外に情報っているか? 検索画面のトップページに載せられている見出しをクリックして見るのならば、それは本当に知りたい情報ではないと思う。見出しがあったから知りたくなっただけで、受動的な情報だ。それを知ることが大事とは思えない。

非常勤の彼は、わが塾にネット導入を要望する。今の時代不可欠らしい。俺は正直、家にあるのでいらないと思う。「HPを作って発信すべきだ。」という。でも俺は必要ないと思う。近隣住民の中にだけ発信するのに、なんでHPが必要なのかがわからない。塾ごときの商売は全国の人を対象にしている商売ではないのだ。彼の主張を聞いていたが、半分以上何を言っているのかわからなかった。「ごめん、今はいらんと思うから、このままいくわ。」と軽く返答した。

若者が情報を欲する動機は何だろう? エイプリルフールに、気の効いたギャグもかませない人が増え、エイプリルフールが形骸化してきたことと、情報過多はなんだか関連があるような気がする。

能動的に調べる情報は知的好奇心を伴うので、情操に食い込むが、受動的に与えられる情報は魂を震わさない。

それに、能動的にではあれ、一般ピーピルレベルで、毎日毎日飽くことなき情報を能動的に、それも永続的に探す人なんかいるのだろうか? 毎日の暮らしの喜怒哀楽の彩りは情報にあるのではなく、人間同士の交流にあると思う。情報収集を習慣化し、受動的に得られた情報が、本当はジャンクであることも知らずに、そこで満足を得て、常に得ようとする若者の動機、なんだかかわいそうと思うし、若者は、情報についていけない俺達をかわいそうだと思うだろう。これが今の時代の世代ギャップだろう。

個人的な価値観だが、社会経験を経ないうちに、情報塗れに陥るネット環境が俺の世代になくて良かったと思う。情報の取捨選択をする能力を育まれた人は、必ずしも毎日の情報量を必要としないと思うからだ。

エイプリルフールのような粋な言語遊びが内包されているならいざ知らず、確信犯的なフール情報が紛れ込んでいることを知らずに、どれもこれも情報だと取り入れる若者の情操が心配だ。余計なお世話だが・・・。いつの時代も若者は危ういものだ。

冒頭の猿サイト、見れば見るほど細部まで芸が細かい。ジャンクな情報だが、1年に1回見るには笑えるし、俺自身は情操に入った気がする。こんなウィットをエイプリルフールに味わいたい。

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