2008年2月27日水曜日

天体の馬鹿!

今日は休み。朝に嫁を会社に送り、夜の家庭教師とバンド練習までの時間、芥川賞の載っている「文藝春秋」読んだり、音楽聴いたりと、ゆっくりひきこもろうかと思っていたのだが、散髪に行ってきなさいとの嫁からの厳命があったので、床屋に向かう。午前中散髪して、それから計画通りひきこもろう!そう思っていた。

床屋に向かう途中でコンビニによった瞬間、ここ数日調べたくなっていたことに意識が行き、図書館に車が向いていた。

先週ぐらいから、柄にもなく天体というものに少し興味を抱いていたのだ。生徒から理科の質問を受けるたび、俺は相方の理系おやじにふって避けていたのだが、たまたま相方がいないときに理科の天体分野の質問を受けたので、じっくり参考書を読んで勉強したのだ。

地球が自転すること、そして1年で太陽の周りを回っていること、丸の球体を2つ用意して、くるくる回しながらイメージするのだが、何度やっても、問題上の答えは出るのだが、いまいち映像としてとらえられない。頭の中に立体的な空間を描く能力に恐ろしく欠けているのだ。

何度も何度も中学生対象の参考書を読み、頭で映像を描いているうちに、宇宙の空間に興味がわいてきた。手元にある書籍は受験参考書だけなので、もっと読みたくなった。そして図書館へのお出かけだ。

めぼしい本がたくさんあった。数冊を手に取りソファー席へ。読み出すと面白い面白い。まえがきを読んで最初の章を終えた頃、「俺ってひょっとして、天体フェチなのかもしれない! 今まで知らなかった新たな一面発見やんけ!」と興奮しながら、さらに読み進めた。

2時間ほどで、中高生にとっては難解な書籍を真剣に読み解き、尿意をもよおし厠に行く。

帰ってくる頃には興味のエナジーが枯渇していた。棚前をつかつか歩き、ジェンダーフリーの文字につられて書籍を手に取る。文書を批判的に、対抗意識丸出しで読み出した頃に便意をもよおし、本日2回目の厠へ。厠を出ると、しょぼしょぼ降っている雪に興味がいき、図書館から出る。腹はピーピー言っている。冷えたか?

飽きっぽい。実に飽きっぽい。天体に関する興味もジェンダーフリーも俺の中ではどうでもよくなった。

帰り道、しょぼい雪は止みだしたが、降り方がしょぼいので道はすきすきだ。道中の並木道で小枝に見事に雪が適量乗っている。実に綺麗だ。万華鏡のような、顕微鏡でみた結晶のような雪印マークのような映像が俺の脳裏を捉えた。

天体への興味のあとには、微への興味がわいてきた。顕微鏡が欲しくなったのだが、どこで売っているかわからない。それに買ったとしても、おそらく我が「ふけ」ぐらいしか見ないだろう。顕微鏡に行く前にまずは、書籍をあたろう! そう思い、帰り道の古本屋へ入る。

入ってすぐの壁側にスロットマシーンが数台置いてある。「本日高設定」といった張り紙がされてあり、賑やかだ。おっさんが必死でスロットマシーンのボタンを叩いている。なんでやねん!金も儲けられないのにこれだけ混んでいるのは何でだろう??? 豪華景品が当たるのか???

微なるものへの興味は薄れ、俺はスロットの動体に興味がいった。いや、昼間の古本屋のスロットマシーンに大人がたくさんいて、その小刻みなおっさんの動体に衝撃を受けたのだ。おっさんは必死だ。リールを目で追いながら、必死でストップボタンを押している。俺は後ろで傍観しているが、おっさんは目押しが出来ない。いらいらするくらい、必死でリールと同じように顔を上下させるが、まったくずれている。

リールの動きが見えないおっさんの目がわからない。俺はリールに描かれているキャラクターやら、7やらBARの刻印が回転していても、静止画のように見えるのだ。俺のもつ動体視力への優越を感じて、眼の能力面で動物になれない、動物的なおっさんに対する興味が薄れた。

CDの棚を見る。数点見て値段をチェックするが、どれも高い。ふっかっけた値段の狭間の廉価な人たちを見るのは、しゃ乱Q以外忍びないので、書籍コーナーへ。

写真集コーナーで、昭和の町並みアーカイブシリーズが置いてある。見たくなったが、ビニールがしてあり見れない。エロ本扱いか! 横には松尾嘉代写真集が置いてある。ごちゃまぜか!
気分が悪くなり、緩む腹の解決を便器に求め、古本屋を公衆便所扱いにして店を出る。

新曲を口ずさみ、家路を急ぐ。帰って、家庭教師の時間まで1時間ほど、ひらすまを決め込む。コンタクトを外し、鏡に映る我が顔と黒髪を見て、今日は床屋に行くために家を出たことに気がついた。嫁、切れるかな???? 

家庭教師、バンド練習と経て、夜22時半帰宅。飯を食っていないことに気がついた。嫁には飯はいらないといっていたことにも気がついた。お茶漬けを用意してもらう。嫁はぼちぼち切れている。こんな時は猿忍法「しかと」に限る。猿忍法「とぼけ」は最近通用しない。空気が悪い。

部屋にこもり窓を開け、外気を入れる。雪景色で全体的に明るいが空は曇天だ。星も見えない。

星の馬鹿!天体の馬鹿! 

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