2009年2月2日月曜日

グッジョブ!

朝起きると喉が痛い。インフル菌食らったか?? そういえば生徒が咳をゴホゴホしとったな~っと、思い出しながら、昨日イソジンタイムをさぼったことを反省する。

おまけに頭も痛い。何だか熱っぽい! 医者に行くのは怖い。どうする?

時節柄、生徒に風邪を移してはまずい。だからといって、風邪ぐらいで休むわけにもいかない。マスクをはめると俺はすぐに、職質対象者に変化する。教育上もよくない。即効で治すしかない!どうする? 1分考えた。

がっと布団から飛び起き、急いで仕事用意をかまして、コンビニでパンをかじり、近くの大型薬局に行く。

「1番効くやつちょうだい。」と言って、勧められたやつを買って、栄養ドリンクと一緒に即飲み!その後、銭湯のサウナにこもること10分。

効果はすぐに出た。職場について、少ししたら、体のだるさも熱っぽい感じも、喉の痛みもなくなって、完全なる健常に戻った。俺はわが身の回復能力の速さに惚れた。

自己愛からの満足感に満ちていたら、雲古をしたくなった。とてつもなく容量の多い雲古感があった。雲古がでかい時は、内臓を褒めてやりたくなる。「グッジョブ!」

排雲古は、容量が大きいほど、達成感も大きい。俺は山の頂を目指すような気分で厠に入った。

ミッション・コンプリート!俺は得意気に厠の放水装置をひねった。

雲古激務による服装の乱れを整えていたら、便器のせせらぎ音が、洪水音に変わった。ぷっかぷっか浮いた無数の雲古が容器からはみ出そうになる。

新任務発生! 今度は手ごわい。ジャックバウワーもびっくりの激務の連続だ。

幸いにして、便器の容量のおかげで床下浸水の危機は直前で止まった。だが、ビー玉1個いれたくらいでもはみ出そうなほど、ぎりぎりだった。

さて困った。便器が詰まって困った。おまけに自分の雲古がまだいるもんだから、余計に困った。すぐに隠したい。自分の雲古を人に見せられるには、俺はまだデリカシーがありすぎる。同僚が来る時間まではまだ1時間はある。俺は全ての意識を雲古除去に集中した。

ゴム手袋を探して、左手にスーパー袋、右手にゴム手の体制で、俺は固形物を1つ1つ救った。俺の内臓はグッジョブしすぎで、これでもかと質感と目方を感じる。泣きそうだったが、刺激臭が俺の涙腺を麻痺させた。比較的冷静に、固形物撤去作業を終える。

問題はこの後だ。便器9分目くらいまである水が、少しずつでも引いてくれるのを、しばし待つことにした。

その間、浸水した床をキレイキレイして、「トイレその後に」を狂ったように放射し、ゴム手をゆっくりスーパー袋に密封し、待っていた。

15分後、かなりの水が引いて、便器内の水位が正常値並みになっていた。問題はここからだ。先ほどゴム手を捨ててしまったので、どうしようかと思案した挙句、サランラップを俺は手に巻きつけた。皮膚呼吸が困難なほど巻きつけて、便器内に右手を突っ込んだ。すぐに、紙の塊をゲットした。

「トイレクイックル」を1度に流しすぎたのが原因みたいだ。昨日の最後、便所掃除をしたのは俺だ。確かに、生徒のハミションが多量にあったので、アホみたいにクイックルしてしまった記憶がある。自業自得だ。

塊はすぐに取れたのだが、まだ水の流れはよくない。試しにちょろっと流してみたら、すぐに溜まり出す。

便器の奥の方に穴がある。そこの奥底まで人差し指を突っ込んで、ツンツンするのだが、指応えがない。それでもツンツンをくり返して、トイレットペーパー格納庫にあった、清掃用の歯ブラシを使って、再度ツンツンをくり返した。

くり返すこと5分、急に「ご~~~!」という音を立て、水が流れ出した。その時になぜかしらないが、下から逆噴射する水しぶきが、俺のお顔に飛沫をかけた。

「き、切れそう僕!」と思いながらも、辛抱し、左手でトイレットペーパーをぐるんぐるんさせて、とりあえず水分を拭き取った。

何とか詰まりは取れたのだが、簀巻きにされた右手のラップを外す時のことを考えていなかった。左手にゴム手をはめることを忘れていた。「たまらんの~~。」

泣き泣き、素手でラップを剥がし、ゴミ類をスーパー袋に入れて、10分間、狂ったように腕と手を洗った。

ちょうど、その時に同僚が来たので、俺は、「銭湯言ってくる」と一言残して、彼に留守番を頼み、近くの風呂場で、残り香を消した。迷わず泣いた。安堵と恐怖の入り混じった涙だ。

散々な1日だったが、人生最大のグッジョブかもしれない。風邪は治った。

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