2008年8月4日月曜日

不正を無くす環境作り

中央省庁と独立行政法人の、2006年度のタクシーチケット代は約93億円だとか・・・。
役人様が何人いるのかわからないが、どうやったら93億円分もタクシー乗れるねん!とつっこまざるをえない。そら、タクシー会社にしたら、役人様様で、タクシー接待したくなるのもわかる。

内訳を詳しく見ると、1回あたりの利用額平均は6000円台らしい。これは妥当な気もする。しかし、1回の利用で3万円を超えるタクシーチケットは、一般会計では全体の2割しかないのに対して、特別会計分では、全体の半数を超えているらしい。

道路特定財源などの特別会計のチェックが甘い、もしくはなされていないのが浮き彫りだ。

素朴な疑問だが、1回あたり3万円を超えるタクシー料金が必要な場合とはどんな場合なのだろう? 

終電がなくなる時間まで役人様が何をしているかといえば、飲食している場合が多いとは思うが、それは今回目をつぶったとして、残業で終電時間を越えたとしよう。

その時に、3万円かかる距離の家に帰る必要があるだろうか? カプセルホテルとはいわず、綺麗なビジネスホテルに泊まっても1泊に3万円はかからない。3日分の宿代が出る。

それでもタクシーで帰らなければならない事由というのは、親族の不幸とかしか考えられないし、それだったら、私費でまかなうべき事由であり、まったく必要性がわからない。

中には、3万円どころか、7万円の支出もあったらしい。一般企業ならば、いくら大企業の役員でも決済がおりないタクシーチケット精算が、特別会計ではノーチェックに等しい扱いを受ける。

タクシーに乗り放題ということは、お抱え運転手がいるような者だ。その上、お抱え運転手からビールも飲ませてもらえる。昨今は、チンピラでもこんな生活はしていないと思う。一部の役人による、バブル野郎のような生活ぶりを、道路特定財源が支えているかと思うと、さすがにガソリン価格の高騰に不満がつのる。

それにしても、省庁がよくこんな資料を提出したものだ。正直に出すとも思わないので、もしかしたら、隠蔽を精一杯図った結果、改ざんされた数字がこの数字なのだろうか?
これ以上は改ざんできなくしても、これだけの数字がはじき出されてしまったのか?

何度も過去ブログで述べたが、俺は公務員や政治家や役人様全体に対しては、敬意を持っている。公務に一生懸命に従事しておられる方々のおかげで、俺たちの平和な暮らしがあると思っている。

ところが、一部の悪人には跋扈しやすい環境がそこにあるから良くない。公費と私費を混同する悪人にとって、資料改ざんや、収入を得るための大義名分を立てるのは容易い。その知恵を学ぶために、彼らは学歴を積んだのだから・・・。

この資料を今回、各省庁から提出させたこと、これは民主党の力だ。あっぱれである。

ただ、民主党全体としては、なんでもかんでもイチャモンありきの姿勢が、悲しいことに蔓延しているので、ここらで、強烈な資料開示と同時に、改善策もしっかり打ち出すべきだと思う。

改善策は簡単なことだ。タクシーチケット使用に関して、使用者と経路と料金などをPDFなどにして、一般閲覧できるようにしたらいいだけだ。

タクシーチケットを使用した奴が、次の日に、その報告書を打ち込み、一般にアップする。役人様の処理時間も、民間のサラリーマンの出張旅費精算と同じくらいの事務作業はあってしかるべきだ。

特別会計全体をなくせと言っているわけではない。何でもきれいごとだけではいかず、闇に処する金も必要なのはわかる。

ただ、役人の通勤旅費まで裏会計させる必要はない。使用した奴が使用した分を堂々と報告すればよい。公務で一生懸命残業した結果の精算なのだから、胸を張って公開してほしい。

彼らに一番必要なのは、第三者の目だ。いくら公務に忠実たろうとしても、第三者の目がないと、誰でもついつい使える特権は乱用してしまう可能性がある。彼らが浪費できる環境を無くしてあげることが、一番大切なことであり、無駄遣いが明るみに出た部門、項目から順次、一般公開を義務づけたらよいと思う。

彼らが悪いことが出来る環境をなくすことを考えずに、彼らの悪だけを追及するから、政治家はうさん臭いのだ。誰だって人間、楽な環境と使える特権があれば、タクシーチケットも使えば、接待も受ける可能性がある。

そのこと自体を追及しても、表層を変えただけの別の追及事案がすぐに出てくるだけだ。聖人はいない。聖人である必要もない。一部の役人の悪知恵には、政治家の悪知恵で、防止環境を作ってほしいものだ。

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