2008年9月3日水曜日

科学者、何してくれるねん!

今日のヤフーニュース・・・。 

「遺伝子の個人差で離婚危機2倍=スウェーデン男性900人調査」

もうね~、あきれた。どっかの遺伝子研究チームが調べたらしくて、学会発表するやらしたやらの報であるが、研究費使って、何くだらんこと調べとるねん!

この研究結果を何に生かすわけ? 離婚遺伝子を持った人はどうしたらいいわけ?

結婚と離婚に対して、遺伝子が影響するほど、人間の心は単純ではない気がする。
怒りっぽい、涙もろい、色々な性格が遺伝子に書き込まれているのかもしれないが、後天的な環境は遺伝子を越える。

これからは、婚約者を紹介する娘に「相手の離婚遺伝子を調べなさい。」といった、同和差別に似た風潮が蔓延るのだろうか? ほんと、くだらない研究だ。

解明されていない科学分野は数あれど、何でも解明すればいいというもんではない。そら、ある程度科学を専門的に学んでいたら、研究解析するノウハウとヒントは多く得るだろうが、研究動機の根底に人文的要素、倫理的、哲学的思考はないのだろうか?

それに、離婚遺伝子なるものをネズミの実験で導きだせるほど、離婚というのは逃れられない必然たる科学の範疇なんだろうか?と思う。人間の心はネズミと同範疇で語れるのだろうか?

科学の進歩が、人間の疫病を治し、延命、長寿に一役買ってきたことは確かだ。だが、長生きすることがいいことか悪いことかといった問いは、また別問題にするにしても、ほとんどの科学の発展は、更なる問題を引き起こすきっかけ作りになってきているのではないか? そろそろ頭のいい科学者さんも、この矛盾に気づくべきだ。

化学物質の抽出と、組み合わせの効果を研究する。ウランを発見したらそれを燃料に使う一方で、爆弾にも使う。爆弾が作られたら、その防御のシステムを作る。でも、最初にウランの抽出なんかをしなければ、その後の防御システムの構築も必要ない。

大義名分は色々つけられる。発電のための画期的なシステムで、原子力発電がないと電力需要はまかなえないやら色々理屈をつけて、開発資金を奪い取るが、本当だろうか?原子力発電がないと電気が止まるのだろうか? 節電を訴えるわざとらしい電力会社のCMが流れるが、火力発電所や水力発電所の多くは、開店休業状態に思えるのだがいかがだろうか?

結局、原子力なるものの威力が科学的に発明され解明されたから、それを軍事的にいつでも利用できるようにするために、日本においても原子力発電の重要性を説いているだけだろう。要は、すぐに核武装できる体制作りのために原子力が必要なだけである。

もし、科学者が原子力を解明しなければ、発電もないかわりに、爆弾も出来ない。そうすれば、軍事費や電力に回る費用や資源も有効利用できたはずだ。

理想論だが、もし爆弾はもちろん、戦車、ミサイルなんかもすべて開発されていなければ、未だに戦争は、石と槍と弓ぐらいであったろうし、壮絶な戦いも起こらなかったと思う。
強烈な爆弾を作れることを知るから、作りたくなり、他国が作ったら、防御したくなり、その繰り返しで経済は好不況をくり返す。

何でも解明したいというのが人間の欲望であろうが、解明して実用化したものを使うのも人間だ。人間の倫理観がいかに脆弱であるかは、誰もが知っていることだ。そこに科学者が思いをはせてくれるだけの想像力があれば、現況のほとんどの問題は解決したか、縮小していたと思う。

原子を突き止めた科学者と、離婚遺伝子を突き止めた科学者をいっしょに並べて斬るのも、いかがかとは思うが、結局は、科学者の倫理感?が問題だ。いや、科学者が、研究過程で人間であることを捨てるのが問題だ。

まともな人間が、離婚遺伝子の解明を一生懸命に邁進できるわけはないと思う。こいつらの科学者エゴだけがもたらした、ジャンクな発見であり、この解明が誰かを救ったりすることはないと思う。

病気の人を治したいといった動機から、ほとんどの科学者の研究動機が出ているのだとは思うが、悲しいことに、科学者が発明すればするほど、無用な発明が必要になるのが、真理だと思う。

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