2008年9月12日金曜日

踏み切り

職場の近くにJRの駅があり。最寄りのコンビニに行く途中に踏切がある。JR北陸線の踏切であり、それなりに列車もよく通過する。サンダーバードや在来線、貨物列車、東北地方へ向かう寝台特急などだ。

踏み切りを改めて観察してみると、よく出来た代物である。列車が通過する情報をどうやって送って、遮断機を下ろし、あの音を鳴らすのであろうか?

JRのコンピュータールームからの一斉管理なのか、各列車が何らかの指示を飛ばすのかは知らないが、もし、列車が通過するにも関わらず、踏切が作動しなかったら大惨事が起こる。全国に設置された踏切の数を思えば、踏み切り故障による事故件数は微々たるものであり、よく管理されていると思う。

その一方で、踏切にはアナログな面が残されているのが面白い。

踏切が閉じている間、向こう側の遮断機に書かれていたコピーを見た。
「脱出は車で押せ」と書いてあった。手前には「おまちください」やのに、何で向こう側は命令口調やねん

万が一線路内に入った状態で遮断機が下りてしまったら、車で押して、遮断機を破壊して線路外に出るしか方法がないようだ。愛車を戦車のような扱いで線路外へ脱出するなんて、生涯体験したくないものだ。

踏み切りといえば、いつも不思議に思っていることがある。

駅に1番近い踏み切りに限定しての不思議だが、駅から来る方向の列車が通過するまでの遮断時間が異常に長い。

駅に向かう方向の列車が通過する際の遮断時間は、その列車が駅へ停車する、通過するの関係なく適切な時間だと思う。

警報音が鳴り、遮断機が下りた頃には、列車が走ってくる轟が線路から聞こえてくる。そして、すぐに列車が現れ通過する。

ところが、駅から来る列車の矢印がついて遮断機が下りた時は、待てども待てども列車の響きも聞こえてこない。

遮断機が下りて1分したくらいにやっと、「~番線~行き列車が3両編成で入ります。危険ですから足元の白線までお下がりください。」の構内アナウンスが聞こえる。

「まだ来てもいやへんがな! 遮断機下ろさんでええんとちゃうんかい!」といつも突っ込みを入れながら、タバコをくゆらせる。

やっとこさ列車が駅に到着。ピ~~!という笛音が響き、列車がやっと動きだす。動き出したはいいが、長距離ランナーのようなスタートの遅さ、線路に響く音は轟かず、シュリ~シュリ~としょぼい音を立てる。

目の前を列車が通過するまでに3分ぐらいかかっているのではないだろうか? たばこ1本は楽勝で吸い終わっている。

列車が通過し終わった後に油断していたのがいけなかった。よっこらしょ!っとギアをドライブに入れて、サイドブレーキを解除して・・・ちびちびと走りだそうとしていたら、また踏切が鳴き始めた。今度は逆側からの雷鳴だ。「サンダーバードが来る!」

油断しきった意識が瞬時にテンぱる! 「脱出は車で押せ」の文字が俺を笑う。
愛車のエンジンを一気に5000回転くらいまで轟かせただろうか、車ははねるようにして遮断機の下りだすぎりぎりを通過していった。危ないところだった。

踏切が開いた直後はもっとも油断する。その油断しきった直後にまた警告音が鳴り、遮断機が下りだすのは、もっとも危ない場面のような気がする。いっそのこと、開けるな!と・・・。

全ては、駅発列車の通過に合わせた遮断機タイミングが悪いことが原因だ。

JRさんよ~、いい加減改善してくれないか? 俺は心で願いながら、今通過したばかりの線路をミラー越しに見た。

貨車を従えていない牽引車が1両だけ、情けなく通り過ぎて行った。

こ、こんな、もっさい列車の1両通過のために、俺の愛車が戦車になりかけたのかと思うと、何だか腹が立ってきた。踏み切りの馬鹿! JRの馬鹿!

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