2007年12月15日土曜日

わが町コンビニ百景

今日は、最近通ってなかった道を通っていたら、コンビニの新規出店3件を目にした。改めて、我が住む町のコンビに乱立を考えてみると、???を付けざるを得ない出店が目立つ。

俺の友人でコンビニを複数経営していて、商い順調な社長がいる。彼はSクスに加盟しているが、贔屓目ではなく、Sクスは、出店のセンスが良い。おまけに、商品の品揃えも、他コンビニの良いところを全て吸収していて、実にバランスが良いと思う。

俺が疑問を感じたコンビには、Fマートだ。断っておくが、たまたま、我が住む町だけの事例であろうし、Fマートに対する誹謗中傷ではない。デザートの充実度(最近、Sクスグループも一新して、素晴らしくなったが)に関してはFマートが群を抜いていたと思っていたし、今でも、特定のコンビニに偏らず、Fマートもよく利用する。

俺がFマートに疑問を感じたのは、この会社の戦略だ。7年ほど前ぐらいからだろうか、Fマートは、不採算店の撤収を急激に進める一方で、大型店の出店も加速した。
Fマートが撤収を始めた原因は、Sクスの急激な出店と同時期だ。つまり、Sクスに食われたのである。
これは、間違いなく事実だと思う。

これより以降、Sクス VS Fマートの仁義無き戦いのゴングが鳴ったように思う。

市場経済の中で仁義無き戦いを繰り広げていただくのは良いのだが、コンビニは直営店よりもフランチャイズが多い業界である。オーナーが選ぶ権利があるので、別に本部に責任はないのであろうが、それにしても、Fマートの市場調査、出店調査をしている人の判断は、素人目に見ると、かなりひどい。
(くどいようだが、全国的な事例かどうかは知らない。あくまで、我が町で我の目による判断だ。)

Fマートは次々と閉店→撤収する一方で、次々と大型店舗を開店させていく。問題は、その立地だ。
今日見た事例から言うと、半径1キロ以内に4つのコンビニがある地帯があるのだが、その内、3つがFマートである。紛れも無く抗争地帯である。

抗争の歴史を振り返る。最初は、従来の駐車スペース4台くらいの標準店舗のFマートがあった。その向かいに、数年前、Sクスが出来た。道を挟んで向かいである。カチコミを先にかけたのはSクスである。Sクスも悪い面がある。しかし、交通量の多い交差点に隣接する地帯であり、道を挟めば商圏が違うような気もし、別に戦の匂いを感じなかった。

その後、Fマートは、Sクスの近辺に2つの店舗を出し、合計3店舗になった。Sクスが王将ならば、詰むのは時間の問題である。半径1キロ圏内にだ。

スクラップ&ビルドは立派な企業戦略であろう。しかし、それは直営店が直営店をターゲットにした場合だ。フランチャイズでオーナーを募集する店舗であったならば、これは穏かではない。
フランチャイズのオーナーは、商売上のノウハウと商品供給の恩恵を高いフランチャイズ料で支払う。
そして、紹介される先が、企業同士の抗争店舗であったならば、穏かではない。

上記の事例は、一箇所ではない。複数あるばかりでなく、喧嘩をしかける相手もLソンであったり、SクルKであったりする。SクスとSクルKだけならば、はっきりしているが、複数のライバル相手に対するカチコミであるならば、Fマートは、少し血の気が多すぎないかと思うのだ。

俺が見た事例の店舗が直営店同士であってくれることを願う。商売に失敗して路頭に迷う人を見るのは、他人事ながら気が滅入る。

Lソンは実に堂々としている。また、我が町には、Sブンイレブンいい気分 は進出してこない。王者が入ってこないのは、ここが、仁義無き戦場であるから、傍観しているだけに思えて仕方がない。

たまたま、Fマートの事例を槍玉に挙げたが、コンビニ業界の戦いは熾烈である。

冒頭で述べたように、俺の友人はコンビニ経営に成功していて、勝ち組だ。ひどいオーナーもたくさん見かける一方で、友人が成功しているのは納得だ。オーナーの力量がまずは優先される世界だ。

だがだが、コンビニ業界の本部の企業モラルは、893の世界と同系列以下であると思う。893が日陰のレッテルを張られている分、コンビニ業界の方が悪質だと思う。

どの世界にも仁義無き戦いはある。眼鏡業界も、全国に「眼鏡ストリート」を数多く作っている。しかし、眼鏡業界は、扱うものが特殊であるだけに、古書街の神保町みたいに、納得できる部分もある。
コンビニは、昭和の時代の「町のパン屋」の延長だ。昭和の時代に、「K戸屋」の横に「Y崎パン」が3件乱立するというような事態があったのだろうか? おそらく皆無に近いと思う。

縄張り争いが可能な資本主義社会であるが、商いを行うのは人間だ。組織の前に人間だ。まして、コンビニはオーナーの生活を応援する企業倫理が必要なはずだ。Fマートどうなん?って思いたくなる出店は、個人的には良い気がしない。

俺は、Sブンイレブンいい気分、SクルK、Fマートの3つのコンビニでバイトをした経験がある。今ほどのハイテクな展開を見せる前の萌芽期のバイトであったが、また、そこで勤勉に働いたとは言えないが(これについては触れない)、やはり、商品内容、従業員の教育、顧客本位主義という点では、Sブンが一番秀でていたように思う。彼らが、我が住む町に進出しないことを良いほうに解釈している。

ただでさえ、季節感、特に年末年始の風物感が無くなった原因は、24時間、365日営業のコンビニ業界のせいであると、個人的に思っている。

無謀な出店をする金があるならば、儲け時の年末年始を休みにし、休業補償をオーナーに与えるくらいの人間味が、経営者にあってくれないものか? 幼少時の、お年玉をもらっても使う店がなかった3が日を懐かしく思うと同時に、その時代にあった資本主義の中の暗黙のルール・・・。暖かみを感じるのは加齢によるものか・・・。

偉そうに書いているが、今やコンビニ無しでの生活が俺に考えられるかといえば否だ。何も考えずに、「あなたとコンビニFマート」していけば良いのだろう。

俺も将来的に、コンビニ経営をすることになる可能性がゼロとは言い切れない。コンビニ業界を取捨選択し、付き合っていくことがあるのかもしれないが、1つだけ言えることがある。独断の意見だ。

乱立の抗争に巻き込まれて被害を被った店舗で俺は金を落としたい。Fマートのオーナーには罪は少ない。本部に対して俺は言いたい。

「あなたとはコンビにならない。」

※ Fマートに関係がある方で、気分を害された方がいましたら、反論をコメントに!反論もコンビニエンスな世の中ですよ。

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