2007年12月21日金曜日

ウコンと酒の関係

コンビニで売っている「ウコンの力」。 今年の夏ごろ、とある方から、「酒を飲む前に飲んだら二日酔いしないで」とお勧めされ、服用してから爆飲したら、確かに効き目があった。俺は魔法の薬を手に入れたような気になって、それ以来、日々の晩酌以外で、爆飲が必至な時には、事前に飲むようにしている。翌朝の体調はすこぶる良い。

だいたい、酒を飲み過ぎないようにするのが一番なのだが、それを予防してまでして爆飲する神経やいかに?? 酒を飲まない人には理解できない行動であろう。

俺は、家で飲む以外に、楽しくない酒は、外で飲まないようにしている。といっても付き合いが悪いというわけではなく、以前は、殆どの飲み会にも参加した。プライベートで深く関わりたくはない人との飲み会だって、以前は極力参加してきた。そして、酒の場でフランクに会話し、自分にはない価値観を持った人たちから色々なことを吸収し、時には噛み付き、濃厚な時間を過ごそうとしていた。

だが、価値観が合わない人たちとの飲み会は、疲れだけが残って、何一つ得ることがないことに気付いた。どちらがいいとかではなく、ある程度の歳を重ねてきた今、飲む相手を選んでも良いだろう?という気になってきた。参加せずに裁断しているのではなく、精一杯関わった中での判断であるから、ここ5年ほどは、自分が本当に参加したい飲み会以外は、断るようにしている。参加したくても参加出来ない飲み会の方が多かったが・・・。

自分の居場所が見えず、本心から楽しいと思えない飲み会に参加して、そこで神経をすり減らし、辛抱ならんで噛み付いて、大虎になって、酒の場での失敗をしたことから得てきた物も多いので、過去を卑下はしないが、不愉快な時間を過ごした翌朝の体調は最悪であった。そんな時に、冒頭のウコンがあったならば、どんなに良かったかと思う。

ウコンの効力を確認したように思った今年であったが、よくよく考えてみると、ここ数年というもの、不愉快な飲み会を経験していない。いつも楽しく弾けられるので、次の日に酒が残ることもなかった気がする。ウコンの効力を、実際には確認していないのかもしれない。やはり気持ちで酒は、消化具合が変わるのだということを改めて思う。今の酒環境は最高である。

それが、ウコンという媚薬を愛用して、それに胡坐をかいて飲みまくっては、何の意味もない。故はらたいらさんは、生前、ウコンをたくさん服用しながら、肝臓が原因で命を落とされたらしい。ウコンの力をしても、溺酒はやめられなかったみたいで、延命のためにウコンが一役買った程度で、効能は終わったみたいだ。きっと、精神的には、常人が計り知れない色々な苦悩があったのだろう。媚薬をたくさん服用して、結局は、媚薬の効用に関連する病気で亡くなるという、矛盾した大往生だ。

ウコンに限らず、サプリメントとして肉体を補うこと以上に大切なのは、精神の健康だ。今の塾で一緒に仕事をする相棒(前職では先輩)との、精神的な葛藤は日々ある。仲良しクラブではないので、前向きなぶつかり合いはたくさんある。正直、ここ数日は、相棒の狭量な精神が鬱陶しくて、不満が精神を支配している。しかし、勉強だけをしてきて、趣味も持たずに、ひたすら平穏な日々をすごしてきた理系の御仁であるので、典型的な文系人間の俺との間に、生理的な断絶があるのは、仕方ない。仕事が上手く機能しさえすれば良いのだ。この御仁とプライベートで、さしで飲んだことは1度もない。しかし、仕事での割りきりがなされている以上は、深く関わる必要はない。バランスは保たれている。

一時的に感情が揺れることはあるが、精神の深遠に踏み込むことがメリットになる相手とならない相手がいる。俺はそのへんの取捨選択に狡猾である。良いように解釈してキツネ道を究めたい。実に上手い付き合いかたを身につけてきたと思う。八方美人とも違う。しらけているのとも違う。一生懸命付き合って、わかりあえない人とは、メリットがある関係だけを維持するのが、賢者の選択であると思うのだ。
最低限の相手に対する敬意だけを持ち、それを正しい仕方で表していき、何より自分のスタンスがしかりしている限り、日々は安穏だ。

精神的な苛立ちを酒で緩和し、それが深酒習慣になり、酒で身上を崩すような事態になるには、人生はあまりに愛おしくて大切である。味わいつくさないともったいない。

俺は、嫁がいて、音楽が身近にあって、心ある友がいて、本当に幸せだ。目の前の日常で関わる相手だけが全てであったならば、俺はとっくに、毎日ウコンを服用していたであろう。精神的な平穏を与えてくれる、俺が好きな全ての人たちに感謝である。日々の短いスパンでの精神的な苛立ちは、たいした問題にならずに、賢く対処する充電時間を与えてくれる。

今日も酒が美味しい。

明日は、5年間ほど営業で勤めさせて頂いた会社の社長と、さしで飲みに行く。退職して7年になるというのに、忘年飲み会を企画してくださる。かなり高級な店に連れて行ってくださる。感謝の言葉が見つからないほど感謝している。
この社長様であるが、庶民の俺からすれば、手の届かない富裕層であるが、実に純粋で単純な御大で、ミーハー感覚にずれていない。辞めてから余計に、御大の人間性が好ましく思える。

忘年会という名の飲み会は今月4回目だが、3回はどれも楽しかった。それに、今年は忘れたいようなことは何ひとつない、愛おしい一年間であった。幸せな酒を満喫してきたい。

ウコンを飲んで臨まないといけない酒の場を俺は今後必要としない。しかし、楽しい酒でも酒量はそこそこ増える。臓器に対する労わりは大切だ。飲酒後に飲んであげようと思う。

ウコンは文字配列を変えると・・・???である。 排泄物を掌る肝臓と上手く付き合い、最高の年末を過ごしたい。

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