2007年10月9日火曜日

寄り道

僕は寄り道が大好きだ。毎日の出勤においてでも、9割の確率で寄り道をする。それは図書館であったり、本屋であったり、レコード屋であったり、銭湯・温泉であったり、色々であるが、寄り道が好きだ。

買いたい本や調べたいことがあって、図書館や本屋に行く。ところが入ってみると、調べたいことに直結した書棚を探す前に、別の書棚に時間を割いてしまう。これは音楽も然り、買いたいCDを探す前に、いろんな棚を物色してしまい、目的を果たせずに帰ることもしばしばだ。寄り道途上でまた寄り道を重ねるのだ。

実に非効率であるかに思えるが、僕は満足している。それは、寄り道の途上で見つけたり、出会ったものとの結びつきのほうが素晴らしかった経験がたくさんあるからだ。

ところで、このネット環境。調べ物をするには随分と便利なものが出てきた。実際、多くの情報をネット上で得てきて、恩恵も受けている。まさかというキーワードもヒットする。

でもしかし、僕はネットでせっかく調べたことを書籍で確認しに、今日も寄り道をする。

ネット上で寄り道が出来ないわけではない。むしろ道は多く開かれている。でも僕は素敵な寄り道が出来ない。これはネットが悪いのではない。僕の嗅覚がおかしいのだ。

ネットに無数に張られているクリック一発の無数の扉。どれでも開けられるのに、僕は魅力的な匂いを感じない。くり返すが、嗅覚が優れていないのだ。

自分の嗅覚の劣性を卑下したくない。だから、もっともな理由をつけてみる。

指先だけで辿る行き先には、道がないのだ。体全てで辿らないのに道があるわけがない。こんなのしょせん「どこでもドア」だ。僕は「タケコプター」が好きだ。

ドラ君は、自分の持っている道具の使い方に関して自己矛盾を抱えている。うまく使いこなせていないのだ。でも未来の世界には、使える道具はたくさん備わっている。要は使いこなし方だ。

ドラは僕と同じで、未来の道具を使いこなせていない、だめな奴だ。使いこなせているやつは、耳を齧られて過去には来ない。その証拠にドラ妹は、究極のヘルプしかしてこない。彼女は未来の世界でしっかり泳いでいるのだ。彼女は完璧だ! 

でも僕は、使いこなせなくて、耳をかじられても、ドラ氏の世界を尊ぶ。
負け惜しみではない。ただ、ドラ氏よりは、少し秀でていたいと思う。

ドラ氏は、猫型ロボットだ。僕は人間型ロボットになろう! ドラ焼きを食べた。一個だけだ。

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