2008年1月30日水曜日

年金生活者バンドツアー!

今日、1曲作った。ギターアレンジだけがまだ安定していないのだが、コード、展開、唄メロ、歌詞は完成した。いつものことだが、作った瞬間は、自分の中では間違いなく名曲だ。誰に何と言われようが、形が出来たものは、自分の中での名曲だ。

俺の中で、ライブ終了直後に曲が出来るかどうかは、大きなことだ。ライブで燃えて、その後にヴィジョンが見えない展開は、俺にはきつい。別に新曲が出来なくても、既存の曲の中に新たなヴィジョンが見出せれば良いのだが、俺は浮気性なのか、次のヴィジョンを新曲に求める性質だ。

昨年10月のライブ後に4曲作り、それを先週のライブでやった。ライブでやった曲は今後も大事にあたため、あるべく鮮度で、あるべき状態の時にライブに組み込みたいが、やはり、日々過ぎていくなかで、新たな曲が生まれるのは必然だ。それが、ライブ後に来るということは、個人的には好ましい。

俺は、曲を作ろうとして作れるほどの音楽的才能はない。曲がいつ自分の中に来るかを、コントロールは出来ない。

ただ、時が来て、曲が出来る時は、その日にギターを触って最初になぞったコード展開で、言葉とメロが生まれてきて、そして、次に行くべき展開が見えてくる。だから、曲が一応、メンバーに渡す形になるまでに、10分ほどの出来事だ。基本となる詞とメロが出来て、そこに推敲を重ねる時もあるが、ほとんどの場合、最初に浮かんだままだ。

当然、コード理論を知らない俺は、いつもの流れのコードにいきたがる。それが、時に不規則な動きをして、自分の中に新しいコード展開が現れる。詞は、最初に書いたものを、リハ中に歌い回しをいじりながら、完成させていく。多めに書いた歌詞は削除される部分が多いが、バンドで完成したときには、不思議と、調和する。自分で曲作りの時期をコントロール出来ない分、出来た瞬間の喜びは大きい。

俺の偶発的な曲作りと比べて、プロのバンドマンは、本当にすごいと思う。
個人レベルの偶発性を待っていたら、仕事としての音楽は成り立たないので、そこに締め切りが設けられる。その中で、パッケージできるだけのものを作り出すのだから、曲作りをする人、そして、それを形にするメンバー共々、敬服だ。俺には無理だ。

曲作り以外でもだ。自分たちの精神的な高まりや、体調には関係なく、ライブがブッキングされる。1つのライブを終えても、感慨に浸る間もなく、次なる場所へ・・・。その合間にリハやらレコをする。
そして、ライブといっても、毎回2時間近くの時間、演奏して唄うのだ。それが連チャンであったりしても、
気持ちをオンに出来るのだ。精神的なスタミナからして、俺とは違う。才能の違いを感じずにはおれない。

プロを経験していない人間が、推測だけであれこれ言えないが、厳しい業界の中で、長年にわたり、音楽生活をプロとして維持されている方々は、音楽的な好みを超えて、本当にすごいと思う。セールスはもちろん、その絶え間ない創作意欲と活動力を維持できる素地に脱帽だ。

そして、仮に売れなかったにしても、プロとしての世界を味わう土俵に立つことが出来ただけでも、その方々達を俺は、素直に尊敬する。売れる売れないは、時の運も大きく関係してくると思うが、その才能を持ってする音楽ヴィジョンが、俺にはわからない世界だから、憧れを感じる。

俺は、自分の能力は客観視しているつもりだ。俺の声と歌唱力、そして紡ぎだす言葉は、大衆性もなければ、プロとしての技量に堪えうるものではないのはわかっている。だから、それを持った音楽人に敬意を表するのだ。

もちろん、バンド形態において、曲の作り手、フロントマンとしての歌い手以外のメンバーの方々は、誰と知り合うかで、その世界で飯を食えるかどうかが決まると思う。プロのバンドのメンバーを見ていても、「おい、うちのメンバーや知っているアマチュア人の方が上手くてかっこいいぞ!」とツッコミたくなる時はたくさんある。

しかし、フロントマンで世に出ている人には、技量も含めて、やはり、選ばれた天性の何かを感じる。自分の狭い価値観で、そのフロントマンのことを評することは出来ない、何かがそこにはある気がする。すごいのだ。

とはいいつつも、俺は、別に自分の能力を卑下してはいない。世に出るレベルにはないが、曲が生まれて、それを形に出来ることを嬉しく思う。1人でも多くの方に、自分達が作った音楽を聞いて、聴いて欲しい! という気持ちは、プロ以上にあると思う。絶対的な分母ではかなわないが、自分が顔を見て話しもしていない人で分母が増えなくても、知っている方々、また、音楽を通して知り合った方々の数が増え、その方達の前で、いっぱい曲を披露したい気持ちは、高まる一方だ。

活動停滞中だったチープ、そして、組んだばかりで露出の少ない、ほうるもん、どちらも、1人でも多くの方に聞いてもらえる努力としての露出はしていかないといけないと思っている。

俺の夢は、年金生活後の全国ツアーだ。メンバー全員が、国と若年層から施しを受け、それを堂々と種銭にして、全国を回るのだ。白内障で目がしょぼしょぼしていてもかまわない。足腰が弱くなり、ジャンプできなくてもかまわない。毛もなくて良い。介護ベッドを配備し、介護員を随行させてもよい。精神的な温度が今と同じかそれ以上のものだけがあれば、それを引っさげて、全国を回るのだ。対バンのキッズと仲良く語り合う。キッズに地場野菜などをプレゼントしてやるのもよい。楽屋ではおかきと、緑茶でかまわない。ステージドリンクに湯呑みが並んでいるのも粋だ。

真面目な夢だ。そのために、今からじっくりシャバでのお勤めをし、その上で感情を肥やすのだ。
俺にとって曲が出来た日は、上記の夢の途上を踏みしめる大事な日だ。

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