2008年12月2日火曜日

レコード会社に感謝






目の手術のおかげ?で、保険金が入った。寛大な嫁は、「あんたが痛い目したんやから好きに使い」とのことで、入院に際しての実費を除き、音楽関係に使わせてもらえそうなお金が手に入った。ありがたい。独身時代のボーナス気分である。

ニール・ヤングのデビュー前のライブ盤(輸入版)が出ているはずだと思い、行きつけの店に行った。「もう少しで入る」とのことで、残念ながら今日は手に入らなかったが、この前聴いて感動したダン・ペンの数少ない音源を聞いて、ダン・ペン&チップス・ノーマンのライブ盤を追加注文した。

CD棚を物色していると、ラウドン・ウェインライトⅢのニューアルバム「リカバリー」が出ていてびっくり! 前作が素晴らしかったので。即購入を決める。

トラフィックのテープでしか持っていない1stを買うつもりだったのだが、ついつい浮気願望が出て、棚を続けて物色。

ジェフ・マルダー&エイモス・ギャレットの「ライブ・イン・ジャパン」が紙ジャケで発売されていてびっくり!

「こんなん出るんや?」と思い、裏ジャケを見ると、同時発売でオーティス・クレイの「ライブ・イン・ジャパン」も発売されているみたいで、この会社はライブ・イン・ジャパン括りでシリーズ化するつもりなのか?と思い、他のものがないか店主に聞くと、「そうかもしれない。でも今はまだこの2枚しかうちにはない」とのこと。

ちょうど、雑誌『beatleg』がライブ・イン・ジャパンを特集していたそうで、そういう流れにあるのかもしれないとのことだった。

上記、ジェフ・マルダー&エイモス・ギャレットのライブ音源を今まで見なかった。LPで大昔に見た記憶はあるのだが、その当時は購入優先順位は下も下であり、CD時代になった現在も、今日、見かけなければ存在自体も忘れていたであろうアルバムである。これとオーティス・クレイを同時発売するというレコード会社の心意気はすごいと思った。

ただ、店主に言わせると、「たまたまライブ版権が日本にあって、なかなか本国で発売できる需要を含めた環境がなかったのではないか?」とのことだった。

昔の「名盤探検隊」というシリーズのラインナップには痺れたが、色んな名盤が紙ジャケで色々再発されているように、レコード会社も趣向を変え、ミキシングを変え、拡販にすごい精力を注ぎ込んでいると思う。

メガ・マーケットがあるわけでもなし、隙間産業としての割り切りをもった上で、種々の埋もれた名盤を届けてくれるレコード会社の心意気には頭が下がる。利益が出ているか心配になる。

上記2枚を出勤の行き帰りに聴き、返って今も聴いているが、至福も至福!レコード会社、そして決っして需要が多くないであろう、この手のCDをラインナップしてくれる、俺の行きつけのレコード屋に大感謝である。

CDが売れなくなっていく流れは止まらないだろう。それに伴い、音楽業界全体の換金、流通システム自体も大きく変わっていく現在にあって、いくら古風であろうとも、LPとは言わない、CDを買ってジャケットから取り出して聴く喜びだけは、俺が生きている限りあり続けてほしい。

商売だから利益優先なのは理解できる。だが、そんな中にあっても、埋もれた名盤を1枚でも多く世に出すこと、埋もれた音楽人を流通の舞台に載せるだけの、職業的宿命と音楽に対しての愛情を持った業界人が1人でも増えてくれたら、俺にとっての音楽環境は幸せなものであり続けるだろう。

タージ・マハールの新譜もあったし(俺の嫌いなジャック・ジョンソンが参加していてちょっと興ざめしたが)、新譜だけでなく、ほかにも聴きたいものがいっぱいあった。試聴だけでもしたいのがたくさんあって、時間の限り店主のご好意で聴かせていただいた。

レコード屋に行く時ほど、己の富裕度を恨むことはないが、これら名盤を発売する側の、音楽に対する情熱と、利益に対するジレンマは、俺ごときのリスナーレベルとは比にならないだろう。

色んな人の思いを載せて世に流通した音楽、出会った音源をレコード会社に感謝して、とことん味わい尽くしたいと思う。

レコード会社、ありがとう。

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