2008年3月11日火曜日

温泉に行こう

県立入試1日目が終わり、理・社で少しくせのある問題は出ていたものの、国語は、3年連続で、問題レベルは平易で、大きな戸惑いもなく初日を終えた。
明日は英・数。少し難易度は上がるような気がするが、なんとかなるだろうと思う。

中3の3月度の授業は既に前倒しで終了しているので、今日は、最終調整のプリントだけを用意し、簡単な質問対応と最終アドバイスで勤務を終える。火曜日は中3しか俺は授業がなかったので、他学年の授業をしている相棒2人に先立ち、20時30分に校舎を後にする。最終調整に励む中3生は20時に帰宅させた。

「1年が終わった~」という感慨で、一気に疲れが噴出したような気がする。合格発表があるので、正式な年度末はまだだが、やることはやったという意味で、後はどうなるかは神のみぞ知るだ。充実感と披露を全身に受けながら、嫁からの配給ビールに付け足すビールを購入し、早速くつろいでいる。

明日は、久々に嫁とも休みが合うし、ぷらりと日帰り温泉に出かけようと思う。2ヶ月ぶりの日帰り温泉は、最近の中では最長インターバルだ。ゆっくり湯浴みしたい。

昨年の今頃は、青春18切符で「四万温泉」、「万座温泉」への2泊3日旅行をしたのであった。チェックイン後、翌朝チェックアウトまでの間に、たくさんある浴槽を満喫した「四万温泉」。合計7回は入った。旅行クーポン併用とはいえ、1泊3万近くする高給旅館での湯浴みに感動した。

群馬県の温泉といえば、「伊香保温泉」、「草津温泉」は入ったことがあったのだが、「水上温泉」「猿ヶ京温泉」と「四万温泉」に関しては、俺達夫婦のとにかく行きたい温泉ベスト10に入っていたところであり、夢心地の1泊であった。群馬県という土地に対する俺の評価はまだまだ確立していない。前橋、高崎などの土地は絶対に住みたいとも思わないが、山間部には破壊力満点の風情もある。歓楽街的な要素を含んだ多国籍地帯から、完全なる湯治場まで、奥深い土地だ。

翌日、遭難しそうな吹雪の中、バスの不通で急遽レンタカーを借りて辿りついた「万座温泉」。ここは1泊5千円ぐらいの、完全なる湯治宿であった。便所も洗面所も共同であり、迷路みたいな館内ですれ違う人たちは高齢者が多く、連泊組みが多く見受けられる宿であった。

ここの温泉は、とにかく硫黄臭い。湯煙ばりばりで、50センチ先も見えない湯煙の檜風呂。檜は歴を経て、確実に硫黄に染められている。泉質の素晴らしさでいうと、今までいった温泉の中でも上位だ。硫黄の力は強烈だ。風呂上りに着用した下着は、家に帰って1回洗濯した後でも、まだ硫黄臭を持っていた。毎日この湯に入っていたら、おならに対する匂い認識も変わるであろうと思う。

標高1600メートル?だったか、とにかく高地のロケーション、空気が薄いとまでは感じなかったが、何だか肺活量が増えたような気がした。料理も美味しく、1泊目の高給旅館との値段のギャップは大きかったが、それでも俺は万座が好きになった。

毎年、3月の結婚記念日あたりには、嫁と旅行することが多い。今年は1泊旅行はむりだが、月を変えて旅行したい。

温泉マニアの俺達夫婦は、最近では、湯に入った瞬間におおまかな泉質がわかる。露天風呂の大きさや設備なんかには惑わされない。どんなにひなびた設備でも湯がよければ、どこにでも出かける。

俺は筋金入りの温泉マニアだ。小学校3年の時に九州の湯治場で湯浴みしたモノホンだ。
周りは骨皮の爺婆だらけの湯治場で、俺は頭にタオルを乗せながら、鼻歌を歌った。風呂あがりには「オロナミンC」のふたを、おちょこ代わりにして、酒を飲む真似をして、NHKの番組を爺婆と飽きることなく眺めていたキッズだった。筋金入りだ。

こんな俺は清潔ではない。銭湯は体を洗う場所だが、温泉は浸かるだけのためにあると思っている。

俺は温泉に行って体を洗うなんざ、やわな真似はしない。湯上りにはバスタオルもいらないくらいまで、自然乾燥してから衣服を着る。湯の成分を体中に浸透させてから、あがることをこだわりにしている。

何が好きで、何に魅せられて温泉に行くのかわからないが、湯船で浸かっている間に、俺の感性と日々の疲れは確実に洗濯されている。落ち着きのない俺ではあるが、湯船の中での俺は完全なるシルバーの動きになる。1つ1つの動作をゆっくり、湯が体に沁みていくのを全身で感じながら、無の境地に浸れる瞬間がある。

老後には、余生を全て流浪の民のようになって、全国の温泉地を回っていくのが俺の夢だ。気に入ったら何泊でもし、気が向いた方向に移動する。嫁を連れ、バンドメンバーを連れ、行く先々でライブをし、温泉に浸かる。

色んなささやかな贅沢があるが、日帰り500円前後で温泉にはいることが出来る贅沢に勝るものを俺はまだ知らない。日帰り温泉でささやかな満足を味わい、たまに宿泊で旅館に泊まる。やめられまへん、この贅沢。

明日はどこに行こうか?行き先を決めずに行くのも毎回のことだが、どの方位に行っても湯浴みできる場所が点在しているのが、日本のよい所だ。温泉に行こう。

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