2008年3月30日日曜日

平城キャラ

平城京遷都1300年を記念して、なんだかすごい予算が使われ、挙句に生み出されたキャラクターを見た。

俺は色々なマスコットキャラクターたるものには、あまり目も奪われず、スルーするほうなのだが、見た瞬間、「え???」と思い、その後に、なんだか見てはいけないものを見たようなオカルト感を感じた。俺が子どもなら、まず絵を見て泣いて、その後の潜在的なトラウマになるような絵だった。人間の頭に角が生えていたら、どう考えても怖い。

人間の頭に角が生えているのは、ヘビメタ・ハードロックジャケットには多く見られる。いかにもサタニックな、ヘル度100%のジャケットを見て、「うわ~、いっとるな~。」と思ったことは数度あるが、ヘビメタ・ハードロックジャケットは、全体が醸し出す主張がわかる。トータルで見た場合、筋者の絵としては、なかなか芸術度が高いと思う。

平城キャラは、顔はキューピーで、額に大仏みたいなボツがあり、手足にわっかをしているのだが、何だか足は縛られているように見える。でも、顔から下は全体的にかわいい、ベビー対象の絵だ。その頭に鹿角だ。かわいい部分に角を生やすだけで、ヘビメタ・ハードロックジャケよりも、サタニック度が増すような気がする。とにかく、これを見たら、幼児はおねしょすると思う。

初めて河童の絵を見たときも怖かったが、それ以来の衝撃を感じる絵だった。よく選考過程で残ったものだ。お土産にこの絵がプリントされていたら、間違いなく捨てますな。

案の定、すごい数の非難が寄せられているようだ。気になって運営元のHPを見ると、PDFで見解が述べてあった。「この件に関する批判は、すべてこちらにお寄せください。」みたいなことが書いてあった。

仮に批判したとしても、まともの返信がくるとは思えないし、来たとしても作文のプロがよくわからない見解を出してくるだけだから、そんな面倒くさいことはしない。だいたい、PDFに書かれている文章の主旨がいまいち伝わらない。

俺が書いているのは感想だ。批判ではなく、公的なキャラクターに対しての感想だ。

見ていない人は是非見て欲しい。映像を貼り付けようかと思ったのだが、著作権がどうのこうのありそうでやめた。かわいいとかかわいくないというレベルではなく、「あかんやろ?」と思わせる、稀有なキャラクターだ。

今までに見た公的機関が作り出すキャラクター(例えば国体などごとに作られるキャラクター)は、キャラクターとはいうものの、1度見たきりその映像を思い出せないようなものがほとんどであっただけに、これはある意味凄いのかもしれないが、大人が見てどうこう感じる部分には構わないが、頭に鹿角はまずいやろ・・・。

キャラクター政策にどれだけ金がかかるのかはわからないが、それなりに多額の予算が落ちているだろう。

そもそも、キャラクターなんてものが、記念事業ごとに必要か?という疑問が1番大きい。
お土産品やらに刻印する何かが必要なのであれば、「平安印」なる刻印を押すだけでいいような気がするが、何だか法律的な縛りがあるのかな?と思う。

法律的に問題なければ、別にキャラなしでいいような気がするのだが・・・。キャラ目当てで行きたくなる行事は皆無だと思う。

それにしても、批判が数多く運営元に寄せられたという事実もすごいことだ。

俺が仮に住んでいる地元で今回のキャラクター発表がなされたとする。映像を見て、上記のような感想を抱いたとする。その感情が、クレームを運営元に上げようとするエネルギーにまでなるかといえば、絶対ならないだろう。苦情を上げた人がどんな人かも見てみたい気がする。オンブズマン的な人が、それなりにたくさんいるのだろうか? 実感としては薄い。

苦情を上げたら上げたで、またまた予算が多くかかるし、だからといって静観していて良いかといえば、そうでもない。このあたりの公的機関との関わり方は難しい。ちゅうか、キャラクターごとき(この言い方は失礼か?)で、ここまで問題にされるセンスを内包した運営元の決定権を持つ人たちって、色んな意味ですごい人だと思う。本当にこの絵をいいと思ったのであれば、「恐れ入りました。」と、ただただひれ伏すしかないような気がする。

これを書いた人も人ですごいと思う。「名作が出来た!」と思った上で出されたのであれば、「恐れ入りました。」とただただひれ伏すしかない。絵がわからない俺だが、この絵が持つ怖さはわかる。どう考えても怖い。子どもの目が光りそうだ。

ある意味「なんと見事な平城京」。 ほんまに、角が生えた子がいたのかもしれないし、ぎゃあぎゃあ言うのは今日で終わり。騒がれることは行事を盛大にする。そういう意味では良かったのだろう。歴史的な行事にはなるだろう。ただ、頻繁には見たくない絵だった。

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