2008年3月26日水曜日

ニザンの言葉

今朝方、またまた悪寒で、熱を測ると朝から38度弱。だるだるだったが、パブロン飲んで出勤。効くわ効くわ。今日は昼間だけの授業だったのだが、その間中すこぶる体調が良い。ぶっとばして授業をした。

1年半ぶりに新中1(現小6)英語を持ったのだが、やはりこの学年は難しい。国語力が備わっているかどうかで、新言語に対する吸収力の差が顕著にある上、昨今の幼児英語教育産業の発展で、小学校時代に英語を習っている子と、全く初めての子が混同する。
非常に難しい。

勉強を教える仕事をしだして丸5年、小学3年生から高校3年生までの英・国指導は、一通り体験してきたが、やはり、学年が下になればなるほど、指導技術を要する。小学校教師をすごいな~と改めて思う。

どの教科を教えるにしても、日本語を媒介させる以上、こちらが学年ごとの言語レベルに適応していかなければならないのだが、それが本当に難しい。やはり中3から高3までが楽だ。ある程度の言語媒体のコミュニケーションがとれるので、指導項目は嫌でもついてくる。

苦労はしたものの、とにかくハイテンションで奮闘した。心を開かない内気な子には、笑うまでビームを送り、心を開きまくって、うるさい子にはシャラップを連呼しながらもフォローし、エネルギーいりますわ。

ずっと独り言で、「伯方の塩」をメロつけてつぶやく奴がいた。お笑い番組のワンシーンらしい。軽くどついて、俺の鼻水をつけてやった。「おやじの塩」だ。

その光景を見ていたおませな女の子は、「先生、鼻かまれ~! ティッシュあげようか?」と言ってくる。

「あほ、男は手鼻じゃ!」と、軽く拭いて、また伯方の僕にタッチする。

学年が下がるほど、エンターテインメント性が乏しければ、集中力が増さない。だからといって、面白いだけで学力がつくわけではない。すれすれの微妙なさじ加減で、スパルタ詰め込みと、エンターテインメント性を織り成さなければならないので、実に疲れるのだが、さすがに5年の歴だろうか、なかなか秀逸に出来た。

それにしても、最近の小学校教育を概観すると、明らかに、「書く」作業の絶対時間が少ない。書くスピードといった、勉強に必要な作業力が、年を追うごとに下がってきている。遅い上に筆圧も薄いし、なんだか頼りない。

そのため、宿題には1時間はかかるであろう、筆写作業を課すようにし出した。国語なんかを見ていても、抜き出し問題の転写ミスなんかが、3年前ぐらいから目立つようになってきているのだ。ひたすら手がつるまで書かせるのみだ。鬼になる。

それと最近思うのが、今の中3ぐらいまで以下の子ども達は、どいつもこいつも、えらい自信を持った子が多い。四六時中愛情を注がれて、快適な環境の下、育まれた子が多いせいか、コンプレックスを秘めた子が少ないように思う。コンプレックスどころか、根拠のない自信に、傲慢ささえ感じる子が多い。そのくせ、打たれ弱い。全体的に可愛いのだが、幼さを感じずにはおれない。

生活が裕福になり、人を褒める行動には親世代が秀でてきたからであろう。なんだか、陰をもったような子はめったに見かけなくなった。ずっと自信を持ったまま行ければいいのだが、いずれ多くの子が食らう挫折の中、免疫が出来ていないであろうことが、老婆心ながら、ちと心配に思う。

夜の授業はなかったので、早めに帰宅する。帰路の車に乗った瞬間、またもや悪寒。けっこうえぐい。

家について熱を計ると38度ちょうど。一昨年の事故以来、俺の平熱は下がっているので、昔なら39度近い発熱だ。久々の高熱といってよかろう。本を読みながら寝る。今日はパソも開かないつもりだったのだが、パブロン飲んで、1時間ほど蒲団にくるまって読書していたら、またまた絶好調になる。ここで安静にしておけばよいものを・・・。

今日読んだ本に、すばらしき名言があった。

「あなたのおそろしい傲慢さがあなたを破滅させます。あなたは他の人たちより特に優れているわけではなくて、ただ少し、変わっているというだけなのですから。
この悲劇が起こったのは、あなたがそれを望んだからです。」
(ポール・ニザン、鈴木道彦訳)ニザンの言葉を噛みしめて、もうしばし、安静にしておこうと思う。そして、明日またキッズに言葉を噛みしめる素地を、少しでも養いたいと思っている。この気持ちは傲慢ではない。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

幼少から英語を習ってるキッズほど、定番の日本語訛りが根強く定着してるような気がします。
ていうか、ブログ書いてないで、休みましょう。

管理猿まえけん さんのコメント...

>オオタ氏

激しく同意。英語教育はキッズにはいらんな~。バイリン環境が常時与えられない以外は必要性感じないっすわ。

風邪ひいて、しんどくても、蒲団に寝そべることが死ぬほど嫌なの僕・・・。